南極と、世界の山々について
クトゥルフ神話TRPG6版シナリオ「狂気山脈〜邪神の山嶺〜」をプレイする人のために、ロールプレイやキャラメイクに役立ちそうな情報をまとめました。
なお、実際のロッククライミングやアイスクライミングのようすは
MERU/メルーという映画(ドキュメンタリーで1時間ちょい)が非常に参考になります。観るならキャラメイクの前に!You Tubeでも色んな動画が出ています。
もくじ
- 登山家探索者の作成
- 世界の山脈
- エヴェレストについて
- カラコルム山脈測量番号2号
- メルー峰
- 登山ごはん
- 南極大陸
- 登山用語
登山家探索者の作成
ひとくちに登山家と言っても、
ネイチャーフォトグラファー、画家、山小屋スタッフ、料理人、シェルパ、修行僧、探検家、山岳レスキュー隊員など様々な職業が存在します。
国籍も自由です。
普段どこの山に登っているのか考えておくと、RPもスムースに行くかと思います。以下に紹介していますので参考にしてみてください。
登山には「高地順応」なるものが存在します。いきなり高い所に行くと高山病になってしまうので、高山にアタックする際は、事前にそれよりも1000〜2000m低い山で体を慣らしておくのが通例となっています。今回登る狂気山脈は1万mを超えますから、必然的に探索者はエベレスト級の山で高地順応をしていることが想定されますので、それを踏まえたキャラメイクをお願いします。
また、登山家というのは登山において常に身を命を危険に晒しています。雪崩、崖崩れ、天候急変、滑落、etc...
そんな登山には、相棒と呼べるだけの、信頼できるパートナと挑戦することがしばしば有ります。中には、10年、20年来の付き合いという仲も見られます。
狂気山脈においてはHO2Aに「親友」設定が存在しますが、これに限らず、どの探索者でも、そういう関係を築く事をおすすめします。(探索者同士でも良いし、NPCとでも、あなたが考えた名前だけのキャラクターでも構いません。)
せしぼん卓ハウスルールと以下の内容をご一読のうえ、キャラクターシートの作成を6版にてお願いします。また、HO2Aを選択したあなたは、「親友」の①似顔絵②口調がわかる文章を3文程+@探索者との思い出、または思い出の品などを少し、シナリオ開始までにKPに直接教えて下さい。
・詳細な所持品などは設定しなくて構いません。
また、全員に初期装備武器として以下二つが支給されます。
▼アイゼン
基本命中:〈キック〉/ダメージ:1D6+2+db /
射程:タッチ/攻撃回数:1/耐久力:12
▼ピッケル
基本命中:〈登攀〉/ダメージ:1D6+1+db /
射程:タッチ/攻撃回数:1/耐久力:12
本シナリオ中においては、各キャラクター間のコミュニケーションにおいて、〈言語技能〉の取得の有無などは考慮しなくてよいものとします。
探索者たちは、第一次登山隊に続く第二次狂気山脈登山隊の
メンバーです。登山隊は探索者に加え、以下のNPC3名で構成されます。
ケヴィン・キングストン イギリス人 55歳
第二次狂気山脈登山隊の発起人。名前のイニシャルと、彼自身が単独登頂したことのある山の名にちなんで、“K2”の愛称で呼ばれる。数々の8000m 峰や未踏峰、未踏ルートの登頂記録を持つ実力者。
穂高・梓 日本人 (年齢を知りたければ自分で訊ねてね by せしぼん)
国境なき医師団の医師として世界を飛び回りながら、その傍らにいくつもの山を登ってきたタフな女性。
登山家として特筆した偉業を成し遂げたわけではないが、登山の技術や知識は十分であり、特に救助や安全確保、応急処置などの技術が非常に高い。
コージー・オスコー オーストラリア人 28歳
登山隊のスポンサーとして資金援助を行ったオーストラリアのリゾート企業・オスコー財団の御曹司。
物語は、南極大陸へ赴く直前、オーストラリアでのブリーフィングのシーンから始まる。
世界の山脈
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マロリー |
エヴェレストについて
・ヒマラヤ山脈にある最高峰。
・標高は8,848m。
ジョージ・マロリー
(George Herbert Leigh Mallory 、1886-1924)は、イギリスの登山家。
1920年代にイギリスが国威発揚をかけた3度のエベレスト遠征隊に参加。1924年6月の第3次遠征において、マロリーはパートナーのアンドリュー・アーヴィンと共に頂上を目指したが、北東稜の上部、頂上付近で行方不明となった。マロリーの最期は、死後75年にわたって謎に包まれていたが、1999年5月1日に国際探索隊によって遺体が発見された。以来、マロリーが世界初の登頂を果たしたか否かは、未だに論議を呼んでいる。
マロリーが「なぜ、あなたはエベレストに登りたいのか?」と問われて「そこにエベレストがあるから(Because it's there. )」と答えたという逸話は有名である。
エドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイ
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ヒラリー(左)とノルゲイ(右)
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エドモンド・ヒラリーはニュージーランド出身の冒険家・登山家・養蜂家。
テンジン・ノルゲイはチベット出身のシェルパ(※)。
1953年、酸素装備の改良、登攀技術の研鑽などによって満を持したイギリス隊が送り込まれる。この機会を逃せば次の派遣は数年後になっており、翌年以降各国が続々と隊を送り込む予定だったため、イギリスは強い意気込みで1953年隊を送り出した。 遠征隊は順調にキャンプを前進させていき、2つの頂上アタックチームを送り出した。
第1チームが5月26日にアタック、南峰(8,749メートル)を制したが酸素不足で撤退した。 エドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイの第2チームが5月29日午前11時30分に世界初の登頂に成功、エリザベス2世の戴冠と時期を同じくする偉業にイギリスは沸き、マロリー以来の宿願を果たした。
(※)シェルパ・・・ネパールの少数民族のひとつ。ヒマラヤ登山において、高地に順応した身体を買われて外国人から荷物運び(ポーター)として雇われていた。登山技術を磨いた彼らは案内人(ガイド)としても雇われるようになり、彼ら無しではヒマラヤ登山は成立しないと言われるほど重要な存在となっている。そもそも少数民族の名称に過ぎなかったシェルパは、ヒマラヤの現地人登山ガイドを表す一般名称ともなった。
主な登頂の記録
- 2010年5月22日 - (最年少登頂) - ジョーダン・ロメロ、13歳10ヶ月
- 2014年5月25日 - (女性最年少登頂) - マラバト・プルナ、13歳11ヶ月
- 2012年5月19日 - (女性最高齢登頂) - 渡辺玉枝、73歳
- 2013年5月23日 - (最高齢登頂) - 三浦雄一郎、80歳
- 1975年5月16日 - (女性初登頂) - 田部井淳子
カラコルム山脈測量番号2号
Karakorum No.2 は、カラコルム山脈にある山。標高は8,611mで、エベレストに次ぐ世界第2位。
略してK2と呼ばれる。世界一登ることが難しい山とも言われる。要因としてアプローチの困難さ、厳しい気候条件、急峻な山容による雪崩、滑落の危険性などが挙げられる。
遭難者の数も多く、2012年3月までの時点で登頂者数306人に対し、死亡者数は81人に達する。
チャールズ・ハウストン、ロバート・ベイツ共著の書籍のタイトルから「非情の山」とも呼ばれる。
メルー峰
非常に難しいルートがいくつかある。「メルー」という名前は、タミール語の原始語である背骨を意味する。標高は、6,660メートル (21,850 ft) である。
登山ごはん
クスクス・・・
硬質小麦の一種であるデュラム小麦の粗挽粉に水を含ませ、小さな粒になるように丸めたもの。ざっくり言うと米サイズのパスタ。水やお湯で手早く戻せる。
アルファ化米・・・加水加熱によって米の澱粉をα化(糊化)させたのち、乾燥処理によってその糊化の状態を固定させた乾燥米飯のことである。通常は放熱とともに徐々に再β化(老化)するが、商品では再β化する前に乾燥処理を施している。アルファ化米は熱湯や冷水を注入することで飯へ復元し可食の状態となり、アルファ米とも呼ばれる。カップ麺と同じく注水線まで水分を注ぐだけで出来上がる。調理は熱湯で10 - 20分程度、水で40 - 60分程度の時間を要する。
栄養学的な観点での登山ごはん
マナスル登山での実際の登山ごはん
南極大陸
面積は1400万km2で大陸としては5番目に当り、日本の国土の約36倍にあたる。ヨーロッパ大陸の1.3倍に相当する。本シナリオ開始以前に最高峰とされていたのは、エルスワース山脈にある海抜4,892mのヴィンソン・マシフである。
狂気山脈は、東南極の中央を東西に横断している。
具体的に言うと、ウェッデル海沿岸、ルイトボルトの山脈に始まっており、峻嶮な領域は南緯82度、東経60度から、南緯70度、東経115度にわたり、大きな弧を描いている。
平均気温は南極点では
最暖月で摂氏-29度〜-38度、
最寒月は摂氏-62度〜-80度に達する。
昭和基地のある沿岸部では
最暖月で摂氏2度〜-11度、
最寒月で摂氏-16度〜-24度となる。
登山用語
アイゼン・・・スパイクシューズ。氷を踏みしめる為に必要
ピッケル・・・アイスアックスとも。氷に突き刺して使う。
ミックス帯・・・氷の場所と岩壁の場所が混在している場所のこと。
クライミングギア・・・岩場や氷壁に杭を打ってカラビナを固定し、そこにロープを通して安全を確保する為に使う。
ブロッケン現象・・・見る人の背後から太陽等の光が差しこみ、雲粒や霧粒によって光が散乱され、影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。山岳、航空機から見下ろす雲、平地の川霧等に現れることがある。光輪(グローリー)、ブロッケンの妖怪などともいう。
虹の谷・・・谷底に無数に転がる、色とりどりの登山ウェアを纏った登山者たちの遺体を形容する言葉。
ポータレッジ・・・崖の登攀の途中で壁にぶら下げて設置する狂気のテント。
エアポケット・・・雪崩に巻き込まれた場合の主な死因は窒息。体の周りに呼吸のための空間を作れるかどうかで生存率が大きく変わる。エアポケットは口元に手を当てて作る。作れない場合は35分で窒息死すると言われ、エアポケットが作れれば数日凌げる。その後、雪を食べて空間を広げる事が生存に繋がる。
雪崩の救助はビーコンの電波による探知で5分ほどで完了するが、それで見つからない場合は数人で横一列に並び、長い棒を雪面に突き刺して捜索する。
ボラード(スノウボラード)・・・ロープの支点を確保する方法のひとつ。踏み固めた雪に円形の溝を掘り、その溝にロープを引っ掛ける。かなりの重量に耐えられるらしい
アバラコフ・・アイスクライミングでの支点確保のひとつ。氷にV字状に穴を空け、そこにロープを通す。わずかな体積の氷に全体重と命を預ける様は狂気そのもの。
アイスクリュー・・・くるくる回して氷に杭を打つ道具。
屍蝋化シロウカ・・・屍蝋はミイラ、永久死体とも呼ばれる。一般的に死体は細菌や酵素により腐敗・分解が進み白骨化するが、特殊な環境下では脂肪酸がCaやMg等の金属イオンと結合し、脂肪酸塩が形成され石鹸状に変化する。死後一ヶ月程度から始まり、チーズ状態を経て1年以上かけて全身が屍蝋化し、灰白色で固く脆い石膏状の安定した状態となる。
乗越ノッコシ・・・峠とほぼ同義。山脈を乗り越える地点。
2018年現在はNPO法人PEAK+AID(ピーク・エイド)代表として、ヒマラヤ・富士山での清掃活動といった環境保護への取り組み、また遭難死したシェルパ族の子どもたちへの教育支援「シェルパ基金」やヒマラヤでの学校建設・森林づくり、第二次世界大戦の戦没者の遺骨収集などの社会貢献活動を行っている。
磁北線・・・コンパスが指す北と、実際の北とのズレを修正するために引く線のこと。 あと細かいことはセッション中に説明します
映画とか動画とか観て、キャラを深めてくれるとKPは嬉しいです!キャラクター間で関係性を築いていても大丈夫ですので、余裕がある人は色々話して下さいね。
みて
ご覧いただきありがとうございました。
せしぼん
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